中国人によるモノの爆買いはおさまったが、東京などでの不動産買いが加速している。手助けをしているのは日本の銀行である。
某メガバンクの担当幹部に聞くと、「外国人向けの住宅ローンの審査基準を緩めた。これまでは永住権がないと貸さなかったのですが、今では日本に住む意思があるかどうかを口頭で確認すればよいことにした」という。すると、中国人の借り手が殺到するようになった。「日本のサラリーマンでは考えられないほどの頭金を見せる。それだと、貸し倒れリスクが少ないと判断できるので、融資に応じてしまう」(同幹部)
日本政府が発給する外国人の永住ビザの条件はかなり厳しく、永住権を持つ外国人の数は限られる。従って融資対象を永住ビザ保有者に限定している間は、外国人の住宅ローンの借り手はきわめて少なかった。