厚生労働省が発表する有効求人倍率は上昇を続けており、企業の中途採用担当者は応募者の数・質ともに確保が難しくなっている。即戦力採用の必要性や転職に対するイメージが変わってきたことから、一度退職した社員を再雇用する企業も話題に上がるようになった。では、いわゆる"出戻り社員"は増えているのだろうか?
エン・ジャパンが一昨年、同社が運営する人事担当者向け中途採用支援サイト「エン 人事のミカタ」上でサイト利用者の392名を対象に行なった「出戻り社員(再雇用)」のアンケート調査によると、出戻り社員(再雇用)の受け入れをしたことがある企業は72%で、採用した目的は「即戦力」「ミスマッチがない」という理由が上位となった。
また、出戻り社員(再雇用)の受け入れに対する職場の反応は、7割が良好と回答。ポイントは、出戻り社員自身の意識変革にあることもわかった。一方、出戻り社員(再雇用)の受け入れを制度化している企業は9%で、未実施企業は、今後の実施についても否定的だった。
■出戻り社員(再雇用)の受け入れをしたことがある企業は72%
「貴社では、一度退職した社員を再雇用したことがありますか?」と伺ったところ、72%の人事の方が「(再雇用したことが)ある」と回答した。理由としては、「即戦力を求めていたから」(39%)、「人となりが既に分かっているため安心だから」(38%)の2つが多数を占めた。