米ディズニーは上海での開園にあたって、中国風アトラクションが集客の鍵とみている。パレードには中国の伝統をもとに映画化された「ムーラン」の主人公も登場。アニメ映画「ターザン」がテーマのショーでは、中国の雑技で行われるアクロバティックなジャンプや、皿回しの芸が取り入れられた。いわば、もみ手で中国人の自尊心をくすぐる演出が、そこかしこににじみ出ていたといえる。
東京(所在地は千葉県浦安市)のほか米フロリダ州やカリフォルニア州、さらにフランスのパリのディズニーで家族や恋人、友人らと楽しい、懐かしい思い出をもつ人は、よほどの覚悟と「ここは別物」との考えをもってかからない限り満足感を得ることは難しいかもしれない。上海が世界の水準に1日でも早く追いつくよう入園者もスタッフも頑張っていただきたい。(上海 河崎真澄)