昨年10月には、黄海の排他的経済水域(EEZ)での違法操業の取り締まりで1隻を拿捕したところ、周辺の4隻が集まり、激しく抵抗。約100人の中国船員が10人ほどの海洋警察に凶器を振り回し、海へ落とそうとした。威嚇射撃などが行われる切迫した状況の中、中国漁船の船長が死亡する事態となった。2011年末には、海洋警察官が中国人船員に刺されて殉職している。
韓国政府が中国側に取り締まりの強化をたびたび求めているが、初夏の漁のシーズンになると、大挙して漁船が押し寄せてくるのは例年のことだ。
米国に次ぐ世界2位の経済規模に成長した中国。しかし、尊敬されるべき大国らしさは海洋での振る舞いからはみえてこない。