中国の傍若無人ぶり、怒りの声絶えず 南シナ海では「強盗まがいの振る舞い」 (3/5ページ)

2015.5.17 07:12

 南シナ海問題で、中国側に「とりつく島なし」

 軋轢の原因は、岩礁の埋め立て行為だけではない。

 比政府は、中国が実効支配するスカボロー礁(中国名・黄岩島)周辺で、中国の巡視船がフィリピン漁船に銃口を向け、漁獲物を強奪したと発表した。フランス通信(AFP)によると、4月11日、中国の沿岸警備隊のマークを付けた3隻の船員らがフィリピンの漁船2隻に乗り込んできて、水揚げした魚や漁具を奪ったうえ、漁業設備を破壊したという。

 これに対して、中国側はすぐさま公式な反論を展開した。

 中国報道官は「フィリピン側の非難は事実ではない」と主張。「黄岩島は中国固有の領土。中国の巡視船は法に基づいてパトロールを行い、海域の正常な秩序を守っている」と正当性をアピールした。むしろ、フィリピン側に対して「中国の領土主権を尊重し、自国の漁民に対する管理と教育の強化」を要請した。

 つまりは、支配エリアに入ってきたフィリピン漁船とそれを野放しにしたフィリピン政府が悪いというわけだ。

南シナ海の問題では、議論にさえ、とりつく島を与えないのが中国の姿勢だ

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