パキスタンの通信市場が拡大している。地場証券会社トップライン・セキュリティーズによると、2013年度(12年7月~13年6月)の同国通信会社の合計売上高は前年度比7%増の4400億パキスタン(P)ルピー(約4281億円)となり、過去最高を更新した。現地英字紙エクスプレス・トリビューンが報じた。
市場拡大を牽引(けんいん)するのは携帯電話で、13年度の加入者は前年度比6.7%増の1億2800万人に達した。これに伴い、パキスタンの電話普及率(固定電話含む)は75.2%となり、前年度から4.2ポイント拡大した。
一方で回線利用者当たりの月間売り上げは217Pルピーから211Pルピーに減少。競争激化と低所得層の携帯電話所有率の上昇が減少の要因となったもようだ。
パキスタンは今後予定している第3世代(3G)携帯電話回線の本格展開を見越し、通信会社などの投資も増加中だ。13年度は前年度比88%増となる4億5140万ドル(約462億円)の投資が集まった。
同社は3G回線の入札に向けて投資流入が加速するほか、展開後は回線利用者当たりの売り上げも大幅に改善すると予想している。