法人減税に慎重姿勢崩さぬ自民税調 政府・与党内で駆け引き激化も (2/2ページ)

2014.2.13 22:59

政府税制調査会に臨む中里実会長(中央)、西村康稔内閣府副大臣(右)=13日、財務省内(今井裕治撮影)

政府税制調査会に臨む中里実会長(中央)、西村康稔内閣府副大臣(右)=13日、財務省内(今井裕治撮影)【拡大】

 法人税改革へ一歩を踏み出した政府税調。その動きとは対照的に税制改正の決定権を握る自民党税調は引き下げに慎重だ。法人税率を1%下げると約5千億円、10%では約5兆円の税収減になり、それだけの代替財源を見いだすのが難しいというのが理由だ。野田毅党税調会長も6日の講演で「当面は基本的な税率引き下げより、デフレ脱却のための戦略対応が大事」と指摘。平成26年度税制改正に盛った設備投資を促す政策減税を優先し、税率の引き下げは、中期的な課題との立場を変えていない。

 首相サイドと党税調の考えに温度差がある中、首相サイドは政府税調に加え、経済財政諮問会議、産業競争力会議で法人税改革を同時並行的に議論して、引き下げに向けた機運を醸成したい考え。6月の骨太方針に税率引き下げを盛り込めるかは、各会から示される改革案で党税調の理解を得られるかが、カギを握りそうだ。(今井裕治)

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