ここで言う「非正常な慣行」とは、朴氏の演説から列挙すると、原発部品の性能試験成績証の偽造▽政府補助金の不正受給による血税浪費▽国の借金より多い公共機関の借金▽公共事業体の放漫経営-などだ。
昨年11月、古里原発1号機が不具合で停止。国内23基のうち6基が停止する事態になった。制御ケーブルの性能の偽装が発覚したほか、公正性が安全に直結する原発運営でも「韓国水力原子力」の元社長が取引先の設備業者から数億ウォンを受け取った収賄の疑いで逮捕されている。
こうした韓国の経済・社会の構造的欠陥はいまに始まったことではない。朴氏自身、「歴代政権が改革を推進しては失敗してきた」と認めている。
指導者としては国民に具体的な対応策を示して謝罪すべきところだが、朴氏は会見で「謝罪」の代わりに「不足した点も多かったにもかかわらず、信頼を寄せてくれた国民に感謝する」と述べた。