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「目に見えないもの」大切に 鈴木日宣 (1/5ページ)

2016.1.12 14:00

日蓮宗系の尼僧、鈴木日宣(すずき・にっせん)さん=2015年10月29日、千葉県内(野村成次撮影)

日蓮宗系の尼僧、鈴木日宣(すずき・にっせん)さん=2015年10月29日、千葉県内(野村成次撮影)【拡大】

 【尼さんの徒然説法】

 凛(りん)とした空気と、穏やかで優しい陽光が迎えた元旦。お堂でひとり静かに手を合わせ大きく深呼吸をひとつすると、清々(すがすが)しい新たな心を今年も頂きました。このひと時があるからこそまた一年を心健やかに過ごせると、仏様に感謝しています。

 年末年始は厳かに

 新たな年が明けました。多くの方々がお正月をお祝いし、真摯(しんし)な思いでこの一年が平穏無事であることを願われたことでしょう。「1月1日は日の始め、月の始め、年の始め、そして春の始めです。厳かな気持ちで年末年始を迎える人は豊かな福徳を得られ、人からも愛される」と日蓮聖人は仰せになっています。逆に言えば年末年始を大事にしない人は徳を積むこともできず、人からも大事にされないということです。

 先日あるテレビ番組で、明治時代の「ダメな人の特徴」と数えられる中に「年越しをお祝いしない人」というのがありました。「年越し」はお正月を厳かに迎えるための準備です。大掃除をしたりおせちの用意をしたり。年越しを怠ることは正月をないがしろにするということ。大事な行事を祝う気持ちがない人は、他のことも大切にできないといえるから「ダメな人」の特徴の一つに数えられるのでしょう。

「三が日は火を使わない」とも

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