1階は、リメーク品や国内外から買い付けたアンティーク品などが並んだ物販スペースで、委託品のほか、京の伝統工芸と開発した商品もある。西陣織の「細尾」は、生産過程で出た端材を生かしたコサージュやトートバッグを製作。京金網の「金網つじ」は、アンティーク缶バッジに菊や亀甲の文様で編み包んだジュエリー。茶筒の老舗「開化堂」の茶筒や竹工芸品の「公長齋小菅」の竹箸と箸置きのセット、木工芸品の「中川木工芸 比良工房」のカトラリー…と京都祇園店でしか買えない品がそろう。いずれもちょっとした傷や製造工程の端材を利用して新たに生まれたものだ。
人気ファッションブランド「ミナ ペルホネン」がデザインを手がけた食器類は、鉄粉といわれるわずかな黒点や釉薬(ゆうやく)のムラなどがある廃棄予定の業務用食器をリメークしたもの。また、京都在住の英国人アーティストが骨董(こっとう)市などで手に入れた帯と着物を使って手作りしたクラッチバッグなど、まさに“センスとアイデアを加えて新たな価値を生み出した”品々だ。