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【野口裕之の軍事情勢】中国というフランケンシュタインを造ったニクソン&ヴォルデモートの魔力を授けたオバマ…米大統領の対中大錯誤 (2/5ページ)

2015.11.2 06:00

1972年2月28日、電撃的に中国を訪問し、当時の周恩来首相(左)と会食するリチャード・ニクソン米大統領。ニクソン氏以降8代にわたり、歴代米大統領たちは中国の怪物化に手を貸してきた=中国・上海市(AP)

1972年2月28日、電撃的に中国を訪問し、当時の周恩来首相(左)と会食するリチャード・ニクソン米大統領。ニクソン氏以降8代にわたり、歴代米大統領たちは中国の怪物化に手を貸してきた=中国・上海市(AP)【拡大】

 しかし、2人の尊大な中国人が米英で10月20日に発した言い掛かりは小説より格段にグロテスクだった。習近平・国家主席(62)は英国議会と公式晩餐会の演説・あいさつで、場違いにも第二次世界大戦(1939~45年)での「日本の残虐性」を執拗に繰り返した。国連における中国軍縮大使の発言はさらに筋書が凝っていた。使用済み核燃料再処理工場計画などを持ち出し、日本保有の核物質は核弾頭1000発以上に相当。ごく短期間で核武装国家に成る…とか。わが国がそれほど巧妙な核戦略を秘めていれば、中国に恫喝されまくる現下の惨状は引き出さなかった、と反論しておく。

 世界覇権への100年戦略

 所要時間の多くを費やした中国大使の対日批判は、米国の中国軍事戦略研究の第一人者マイケル・ピルズベリー氏(70)の新著《100年マラソン=米国と交代して地球超大国にならんとする中国の秘密戦略》の正確性を証明した。著書の主旨はこうだ。

 《中国は世界覇権に向けた野望の中心手段として「日本の右派は軍国主義復活を真剣に意図する危険な存在だ。右派を無力にしなければならない」と、日本を悪魔に仕立てる反日宣伝工作をアジアと日本で展開。米国と主要同盟国・日本が強力な経済・安全保障分野で協力し合う現状を破壊せんともくろむ》

虚構タレ流し… 「従軍慰安婦の強制連行」「南京大虐殺」

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