中国共産党は汚職防止策の一環として、約8800万人の全党員を対象に「ゴルフ禁止令」を出した。「暴飲暴食」「不適切な性的関係」などとともにゴルフに興じることを戒めることが、新たに「党員が守らなければならない道徳的倫理規定」に盛られたもので、中国国営新華社通信が22日、伝えた。中国でゴルフが明確に「規律違反」とされたのは初めて。「やりすぎでは…」といった声も聞かれるが、決定にはゴルフ嫌いの習近平国家主席(62)=党総書記=の意向が強く反映されたとみられる。折も折、ゴルフ発祥国の英国訪問中でサッカー好きの習主席は23日、サッカーの街として名高い最後の訪問地、マンチェスターに足を運んだ。
プレーも会員権も厳罰?
新倫理規定は「共産党員は公私を混同せず、公的利益を優先して利他的態度で勤労に励まなければならない」と定めた。ゴルフについては、コースでプレーすることも、会員権を有することも禁じた。違反した場合の罰則は明記されていないが、新華社は「今回の新規定は刑法に優先する」と報じており、違反者には司法管轄外の内部粛清制度で厳罰が下される可能性がある。