中国で以前は中秋節前に販売が拡大していた、デパートなどのショッピングカード。近年は購入者、購入金額ともに激減し、店舗の売り上げ低迷に拍車をかけている。
9月上旬、どのデパートも顧客サービスセンターの人影はまばらだ。ある店舗の販売員は「数年前までは、国有企業などで中秋節前に福利厚生の一環としてショッピングカードを従業員に支給する習慣があり、高額のカードが飛ぶように売れた。今では見る影もない」と嘆く。
ある小売りチェーン大手の関係者は「販売が落ち込んでから3年たつ。公費での贈り物や商品券などの支給が禁止され、国有企業などの大量購入は激減した」と説明する。
今年に入り販売額減少は底を打ち、政策面でも少額であれば従業員への支給品を認める傾向が出てきたが、販売が回復する兆しは見られない。