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【国際政治経済学入門】中国人民銀行・周小川総裁の野望 (1/4ページ)

2015.4.22 09:45

国際通貨基金(IMF)・世界銀行合同開発委員会にあわせた記念撮影で、ドイツのウォルフガング・ショイブレ財務相(左)とシンガポールのターマン・シャムガラトナム財務相(右)に挟まれ、満面の笑みを浮かべる中国人民銀行の周小川総裁(中央)=2015年4月18日、米国・首都ワシントン(AP)

国際通貨基金(IMF)・世界銀行合同開発委員会にあわせた記念撮影で、ドイツのウォルフガング・ショイブレ財務相(左)とシンガポールのターマン・シャムガラトナム財務相(右)に挟まれ、満面の笑みを浮かべる中国人民銀行の周小川総裁(中央)=2015年4月18日、米国・首都ワシントン(AP)【拡大】

 中国人民銀行の周小川総裁が国際通貨基金(IMF)相手に人民元の「国際通貨」認定工作に躍起となっている。党中央主導のもとに6月末設立準備が進められているアジアインフラ投資銀行(AIIB)で人民元建て融資を可能にし、ドルを中心とする国際金融に対抗する戦略の一環である。

 人民銀行は党が支配する中央銀行であり、周氏は1993年秋の党中央委員会全体会合の「人民元の国際兌換(だかん)通貨化をめざす」という決議の実現に執念を燃やす「国際派党官僚」である。

 託された人民元の国際化

 周氏が中国国家外貨管理局長時代の97年、筆者は国際会議で顔を合わせたことがある。党官僚としては珍しく開けっ広げに英語でモノを言う。会議で筆者が「人民元のドル・ペッグ(くぎ付け)をいつやめるのか」と突っ込みを入れたら、「人民元はあくまでも管理変動相場制であって、ペッグ制ではない」とまくし立てた。当局は外為市場を管理するが、多少の変動幅を持たせる制度なのだという意味で、黒を白といいくるめる中国伝統の口舌の徒そのものだった。

SDR通貨採用でIMF加盟国への多数派工作

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