藤田観光が展開するビジネスホテル「ワシントンホテル」も、首都圏の稼働状況が「花見需要も重なり、最近はほぼ満室状態」だという。共立メンテナンスが運営する「ドーミーイン」も首都圏の5ホテルの外国人客数が昨年同期比4%増え、連日ほぼ満室だ。
ビジネスマン困った
こうした動きは高級ホテルにも波及しており、プリンスホテルも「7日頃までかなりの高稼働率が続く」としている。
観光庁によると、東京や神奈川、大阪、京都では、2014年のホテルの客室稼働率が80~90%と高い水準で、客室は不足傾向にある。特に4月は就職・進学による宿泊需要も高いシーズンだが、さらに中国人観光客らの「爆宿」が重なり、需給が逼迫(ひっぱく)した形だ。
ホテル業界では強気の価格設定も目立つ。大手ビジネスホテルは、都心の施設に「1泊3万円」の価格を設定した。閑散期の3倍以上の価格だが、それでも訪日客からの予約が入るという。その結果、利用者の中心だったビジネスマンが割を食う構図となった。