各地で桜が見頃を迎える中、海外、とりわけ中国からの花見客が急増し、首都圏を中心に深刻なホテル不足が生じている。中国人旅行者は2月の「春節(旧正月)」にも大挙して日本を訪れ、高額・大量消費する「爆買い」が話題となった。お花見シーズンの期間は、前年同期比2倍以上の訪日客が入国する見通しだ。各地のホテルを埋め尽くすさまは、さながら“爆宿”“爆花見”の様相だ。
連日ほぼ満室
「今年は花見客の半分以上が中国などの外国人だ」
上野観光連盟(東京都台東区)の担当者はこう打ち明ける。上野公園には毎年200万人以上の花見客が訪れるが、今年は人混みで飛び交う中国語が目立つ。昨年は4割程度だった外国人比率が、今年は5割以上になったとみられる。
中国人を中心とする観光客の大量流入で、首都圏では4月上旬のホテル不足が深刻だ。上野地区では「ビジネスホテルを中心に周辺の宿泊施設の稼働率は軒並み90%以上。飛び込みの予約はまず取れない」(上野観光連盟)という。