「逆天下り」で癒着
趙氏は、大韓航空を傘下に置く財閥、韓進グループの会長の長女で、財閥3世。韓国世論は、労せずして財閥企業の役員となった「お嬢さま」による権力をかさに着た横暴さと、同族財閥企業の身内重用の体質を猛烈に批判した。
韓国の財閥のほとんどは創業者一族による経営で、韓国経済の大部分を財閥が占めている。大韓航空は朴正煕(パク・チョンヒ)政権当時、赤字続きの国営会社を韓進グループの創始者(趙氏の祖父)が引き継いで民営化した。政権にも近いとされる。
問題発覚後、大韓航空の常務が中心となり隠蔽工作に走ったことも社会の怒りを買った。この常務は大韓航空に15年間勤務していた国交省の調査官と数十回にわたり連絡をとり、趙氏を守るために奔走した。