韓国大統領府高官と秘密の会合を持ち、国政に介入していたとの疑惑を報じられた朴槿恵(パク・クネ)大統領(62)の元側近、鄭(チョン)ユンフェ氏(59)が10日、ソウル中央地検に出頭した。鄭氏は、記事を書いた韓国紙、世界日報の記者を名誉毀損(きそん)で告訴しており、検察はまず「告訴人」として事情を聴いたもようだ。
「秘密の会合」調査
地検に到着した鄭氏は記者団に対し、国政介入疑惑に関して「事実ではない」「こんな火遊びを誰がやったのか、全て明らかになるだろう」と主張。「最近、朴大統領と接触したか」との質問には、「していない」とのみ答えた。
朴大統領の国会議員時代に秘書室長を務めた鄭氏は、野党勢力から「陰の実力者」と批判されてきた。公の場に姿を現さないだけに、地検前にはこの日、出頭する鄭氏を取材しようと多くの記者が押し寄せた。
世界日報は11月28日付で、大統領府の内部文書をもとに、鄭氏が大統領府の李在万(イ・ジェマン)総務秘書官ら、朴大統領の側近と定期的に秘密の会合を持ち、国政に介入していたと報道。金淇春(キム・ギチュン)秘書室長を辞任に追い込むための話も行われたと報じた。