メアリーちゃんは、往復2時間かけて毎日水くみに出かけている。水を入れると10キロ以上にもなるタンクを、頭で支えて運ぶ。その途中に小学校があり、時々教室の様子を眺めていたのだそうだ。「みんな、ペンとノートを使って何かをしているでしょ? 何をしているか分からないけど、楽しそう。私もそれがしたいの」と話した。
そしてなんと「夢は学校の先生になること」とも。「学校には行ったことがないけど、いろんなことを教えてもらえるんでしょ。私の周りには学校に行けない女の子たちがたくさんいるから、私が先生になれば、みんなにも教えてあげられるから」
≪「未来を選択できる世界」夢見て≫
このとき、私はある少女の言葉を思い出していた。
「私には2つの選択肢しかありませんでした。一つは、声を上げずに殺されること。もう一つは、声を上げて殺されること。私は後者を選びました。(中略)私も教育を受けられなかった女の子の一人でした。私は学び、将来の夢をかなえたかった」