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【野口裕之の軍事情勢】中国の観光クルーズを警戒せよ…サンゴだけではない侵略の先兵 (1/5ページ)

2014.11.17 06:00

伊豆諸島・鳥島(奥)の周辺でサンゴの密漁を行う中国船籍と見られる「漁船」の群れ。中国船の密漁は反復され、侵略の先兵と化している=2014年10月31日(共同通信社ヘリから撮影)

伊豆諸島・鳥島(奥)の周辺でサンゴの密漁を行う中国船籍と見られる「漁船」の群れ。中国船の密漁は反復され、侵略の先兵と化している=2014年10月31日(共同通信社ヘリから撮影)【拡大】

  • 中国・海南省三亜市と、ベトナムや台湾も領有権を主張する南シナ海パラセル(西沙)諸島
  • 中国・「三沙(さんさ)市」。中国政府は2012年6月21日夜、南シナ海(英語名パラセル)、南沙(英語名スプラトリー)、中沙の3諸島に設置していた連絡事務所を統合し市に格上げすることを発表、「三沙(さんさ)市」と命名した。※三沙は虚構都市とも
  • 中国・海南島(海南省)
  • 中国の特別行政区マカオ
  • ※インド、パキスタン、中国が領有権を争うカシミール地方
  • 中国が主張する九段線

 中国の運航会社が最南端都市・海南省三亜市と、ベトナムや台湾も領有権を主張する南シナ海パラセル(西沙)諸島を結ぶ“新観光航路”を開いた9月、直毛でチョビ髭を蓄えた男がサラミを切って食べている夢を見た。男はナチス・ドイツ総統のアドルフ・ヒトラー(1889~1945年)だったが、傍らで中国の習近平国家主席(61)がしきりにうなずいてる。不快な組み合わせに目覚めたものの、うなずきの背景はかすんでいた。新旧独裁者による悪夢の共演の意味は、小笠原/伊豆諸島海域で「中国漁船の大艦隊」が赤サンゴを密漁した10月に入り判然とした。習氏はヒトラーに、少しずつ現状を切り崩し、既成事実の積み重ねで戦略環境を有利に導く《サラミ・スライス戦術》を学んでいたのだ。観光クルーズも密漁も今後反復され、中国は次第に勢力圏を拡大させていく。サラミ戦術の先兵=クルーズと密漁に対抗せよ。

 9月に「新航路」開設

 運航会社によれば9月2日、“処女航海”に出たのは9683トンの貨客船。船内で3泊4日を過ごし、パラセル南西部の0.01~0.02平方キロしかない幾つかの砂州を訪れ、ビーチバレーや釣り、記念撮影を行った。

三沙は虚構都市 スプラトリーの多くは台越やフィリピン、マレーシアの実効支配下

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