彼女を支援してきた尊厳死支持団体「思いやりと選択」のバーバラ・クームス・リー代表は「すべての米国人に尊厳死という選択肢をもたらすため、彼女の遺志を継承し続ける」との声明を出した。
米メディアによると、メイナードさんは2012年9月にカリフォルニア州サンフランシスコでダニエル・ディアスさん(43)と結婚。今年1月に脳腫瘍と診断され、手術を受けたが病状は悪化し4月に余命半年と宣告された。医師から放射線治療を勧められたが拒否。1997年に米国で初めて法的に尊厳死が可能になった隣接するオレゴン州ポートランドに夫婦で転居。10月6日にユーチューブに「11月1日に尊厳死を選ぶ」と予告する動画を投稿し、再生回数が900万件を超えるなど大きな反響を呼んだ。
10月21日には夫とともに念願だったというグランドキャニオンを訪れ、「息をのむほど美しかった」とつづった。翌朝には「過去最悪の痛み」に襲われたが、その後投稿した動画では「家族や友人となお笑っていられる。まだ『その時』ではないみたい」と語り、延期を示唆していた。最期は致死量を超える鎮痛剤を服用したという。