「決議だけでは十分ではない。紙の上の約束、修辞や決意ではテロリストの攻撃を止められない。言行一致でなければならない」
会合でオバマ氏は、円卓に並ぶ各国の首脳らを見渡しながら念を押した。採択された対テロ決議には拘束力があるが、この種の決議は、各国の履行状況に濃淡が生じるのが常だからだ。
シリア領内の空爆により今後、外国の戦闘員がテロの最前線にいっそう集結することが予想される。このため決議は、外国戦闘員の出と入りを阻止し、イスラム国などテロ組織の増殖を抑えるとともに、戦闘員が母国でテロに及ぶ事態を防ごうとするものだ。米国が主導する包括戦略の一環にほかならず、イスラム国壊滅への重要な要素である。
これに先立つ一般討論演説で、オバマ氏はイスラム国などを「死のネットワーク」と形容し、「米国は幅広い有志連合とともに壊滅に取り組む。有志連合への参加を世界に求める」と呼びかけ、国際社会が結束する機運をさらに高めた。