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【日本遊行-美の逍遥】其の十(祇園祭・京都市) 豪華に、ひそやかに 伝統継ぐ (3/5ページ)

2014.7.10 17:05

さまざまな美術工芸品で飾られた、絢爛豪華な山鉾。山鉾巡行(やまほこじゅんぎょう)は「動く美術館」とも呼ばれる。写真は函谷鉾(かんほこ)=2013年7月17日、京都市東山区(井浦新さん撮影)

さまざまな美術工芸品で飾られた、絢爛豪華な山鉾。山鉾巡行(やまほこじゅんぎょう)は「動く美術館」とも呼ばれる。写真は函谷鉾(かんほこ)=2013年7月17日、京都市東山区(井浦新さん撮影)【拡大】

  • 威勢の良い掛け声と共に行う辻回しは、山鉾巡行(やまほこじゅんぎょう)の見所のひとつ。「コンチキチン」という祇園囃子(ぎおんばやし)の節回しが通りに鳴り響く。写真は月鉾(つきほこ)=2013年7月17日、京都市中京区(井浦新さん撮影)
  • 黄昏時に揺れる月鉾の提灯の灯り。宵々山(よいよいやま)を迎えた各山鉾町の空気は、それまでと一変して熱気を帯びる=2013年7月16日、京都市(井浦新さん撮影)
  • お守りの粽を売っている子供たちから買った蝋燭に火をともし、平安への祈りを捧げる=2013年7月15日、京都市(井浦新さん撮影)
  • 山鉾巡行(やまほこじゅんぎょう)が終わり、山鉾に飾られていた柳の枝を貰いに集まる人々。厄除けのお守りとして家に持ち帰る=2013年7月17日、京都市(井浦新さん撮影)
  • 京都市東山区・八坂神社
  • 俳優・クリエイター、井浦新(いうら・あらた)さん(本人提供)

 地元の子供たちが「蘇民将来子孫也(そみんしょうらいしそんなり)」という護符のついた厄除けのちまきや蝋燭(ろうそく)を売り、「蝋燭一丁 献じられましょう」という呼び声で闇が華やぐ。願いを込めて、見物客も蝋燭に火をつけて奉納し、祈りをささげることができる。自分なりの祈り方を受け止めてくれる包容力を感じる場所だ。

 そして祇園祭の中心行事である神輿渡御(とぎょ)。神幸祭(しんこうさい)では、3基の神輿を1000人以上の人々が担ぎ、揉(も)まれて暴れ狂う。躍動感あふれる瞬間だ。その後、神幸祭から還幸祭(かんこうさい)までの1週間、神輿に乗った御霊(みたま)が、町中の御旅所(おたびしょ)に滞在するというのが興味深い。

 祇園祭のルーツは、平安時代、疫病や自然災害を取り払い、無病息災を祈念するために始まったと聞く。祈りと感謝をささげるという、根本にある普遍的な願いは、大きな祭りも小さな祭りも変わりない。祇園祭はさまざまな要素の集合体だが、その根底にあるのは、「祈り」という至極シンプルなものだ。

全国に派生した文化と、そこに共通する平安への願い

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