「ゴールはいつでもうれしい。やるべきことをやれた」。まさにエースと呼べる仕事に、満面の笑みでうなずいた。
エースの仕事
スピード、テクニック、得点感覚…。ストライカーに必要とされるすべての能力を見せつけるかのような2ゴールだった。先制点は、ルイスグスタボの左クロスに対して、相手DFのマークを外しながらゴール前のスペースへ入り込み、右足の優しく軽いタッチでボールを流し込んだ。2点目は、パスを受けドリブルで左から中へ切れ込み、寄せてくるDFの足の下を通しつつ、右に跳んだGKをあざ笑うかのように狭いニアサイドに決めた。
敗れれば、優勝を義務づけられた王国には、絶対に許されない1次リーグ敗退の可能性もあった一戦。先制点でその重圧からチームを解き放ち、勝ち越し点で嫌な雰囲気を一掃し、スコラリ監督を「試合を本当に楽しめた。母国で決勝トーナメントを迎えられてうれしい」と、安心させた。