ジャポニスムは印象派を中心としたアーティストに影響を与え、その後も、フォービズムや抽象画など絵画を中心とする美術の大変革の起爆剤になった。
世田谷美術館学芸部の遠藤望企画担当課長は「ジャポニスムはヨーロッパ以外にもさまざまな影響を与えている。アメリカにもジャポニスムが影響を与えていることが分かるのは、ボストン美術館の展覧会だからこそ」と指摘。さらに「19世紀末から20世紀初頭にかけ、日本美術の装飾性や遠近法のない平面性は、西洋の意識まで変えたという意味で、深い。そうしたことまで考えながら見ていただけたら」と話した。(原圭介/SANKEI EXPRESS)
【ガイド】
■「ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展」 6月28日~9月15日まで、世田谷美術館(東京都世田谷区砧公園1の2)。月曜(7月21日、9月15日除く)休館、7月22日休館。一般1500円。問い合わせはハローダイヤル(電)03・5777・8600。