【アメリカを読む】
米国のホワイトハウス記者会がワシントン市内で開いた毎年恒例の夕食会で、バラク・オバマ大統領(52)は上機嫌だった。
「保守主義者の人気の的はウラジーミル・プーチンをおいて他にない。(保守派論客の)パット・ブキャナンは去年、『プーチン露大統領はノーベル平和賞にまっしぐらだ』と言った」
登録サイトの不具合で批判された医療保険制度改革(オバマケア)をネタにする自虐ギャグはもちろん、保守系メディアをいじってみたり、今年11月の中間選挙や2016年大統領選への出馬が有力視される政治家を当てこすってみたりと、「軽口」は止まらなかった。
「コメディアン・イン・チーフ」。米紙はオバマ氏にこんな“称号”を贈った。もちろん、大統領が米軍の最高司令官(コマンダー・イン・チーフ)であることをもじったものである。
孤立の代償
私事だが、5月1日付でワシントン支局に赴任した。