猪瀬直樹前知事(67)の辞職に伴う東京都知事選は2月9日、投開票され、元厚生労働相の舛添(ますぞえ)要一氏(65)が、元日弁連会長の宇都宮健児氏(67)=共産・社民推薦、元航空幕僚長の田母神(たもがみ)俊雄氏(65)、元首相の細川護煕(もりひろ)氏(76)らを大差で破って初当選を確実にした。
舛添氏は、都内の事務所であいさつに立ち、「東京を世界一の町にする。福祉、防災、東京五輪を着実にやっていきたい」と抱負を述べた。
今回の都知事選で争点となったのは、少子高齢化対策や首都直下地震への備えなどの防災対策、2020年東京五輪に向けた街づくりなど。猪瀬氏が医療法人徳洲会グループからの5000万円受領問題で辞職しただけに「政治とカネ」への姿勢も注目された。
舛添氏は元厚労相という経歴を強調し、福祉や雇用対策の充実を訴えた。細川氏は小泉純一郎元首相(72)の支援を受け、「原発即ゼロ」を前面に打ち出したが、有権者の関心は高まらなかった。各政党などは、自民、公明のほか連合東京が舛添氏を支援。民主、結(ゆ)い、生活の3党は細川氏を支援した。日本(にっぽん)維新の会共同代表の石原慎太郎元都知事(81)は個人的に田母神氏を応援した。