昨年春に失脚した薄煕来(はく・きらい)・元重慶市トップ(64)と深い関係があることもよく知られている。薄氏の免職が発表された直後の昨年4月から、周氏も事件に巻き込まれ、党規律部門の取り調べの対象となったとの情報が出回った。その後、北京の消息筋の間で、周氏の拘束情報が何度も浮上した。
12月2日付の台湾紙、聯合(れんごう)報は「周氏が汚職容疑で身柄拘束され、2日中にも正式発表される」と伝えた。その後、カナダを拠点に置く中国語メディアや、米国の情報サイトなども同じような情報を流したが、12月12日になっても、周氏拘束の発表はない。
クーデター未遂情報も
周氏の拘束容疑についても複数の情報が出回っている。石油企業の海外進出を巡る巨額な汚職のほか、部下を使って前妻を殺害したことや、2度にわたって習近平国家主席(60)=党総書記=の暗殺を図ったというクーデター未遂の情報まである。
一連の情報について、共産党高官は「周氏は今、党の規律部門によって一部の行動が制限されている」と明らかにした上で、「経済問題で調べられている。他の容疑は聞いたことがない」と話している。また、「周氏の処遇について党内の意見が割れており、まだ最終結論が出ていない」とも話した。