【国際情勢分析】
中国の習近平指導部が外資系企業の贈賄問題に厳しく目を光らせている。新華社電によると習指導部は、深刻化する党や政府の幹部による腐敗問題が共産党体制にも影響を与える恐れがあると指摘。取り締まりを一段と強化する方針だ。とりわけ幹部への利益供与に、足のつきにくい「海外」が舞台に使われるケースの多い外資系企業との関係に照準を合わせたという。
英製薬大手などを捜査
中国公安省は現在、英製薬大手グラクソスミスクライン(GSK)による数十億元(数百億円)に上るとみられる中国の医療関係者や政府関係部門などに対する贈賄事件の捜査を進めている。報道によるとGSKは、海外での学術会議や研修を手配する旅行代理店に費用を大幅に水増し請求させて、実際の支払額との差を贈賄の原資にした。