それだけに、彼らの子どもたちに対するマナー教育は徹底しています。かなり前に欧州のある富豪のお宅を訪ねると、リビングにいた小さな子供たちがすっと立ち上がって会釈をしてくれ、その自然な立ち居振る舞いに感動しました。
また、「ポケットに手を入れるような態度をしないよう、ズボンのポケットは縫い付けてあるのですよ」と教えていただいて驚いたのを、いまでもよく覚えています。人から信用され、いざというときには大勢の方々のサポートを得ながら、大切な財産を守っていける人間に育てるため、自ずとマナー教育にも力が入ってくるのでしょう。
ここで、日本のビジネスマンの方が、海外のお金持ちや企業のトップのみなさんとパーティーなどで初めてお会いして、マナーに反することなく、親交を結ぶ第一歩を踏み出すためにはどうしたらいいのか、具体的な方法をアドバイスさせていただきます。
「あなたを何とお呼びしたらいいですか」とお尋ねし、たとえば「ロンと呼んで」といわれたら、それからはそのファーストネームで呼びかけたらいいのです。