こう説明すると「タイム・イズ・マネー」の意味がご理解いただけ、約束した時間を守らずに遅刻することが、重大なマナー違反だとおわかりいただけるでしょう。遅刻しないことは、相手の方の時間をリスペクトすることでもあるのです。
そして2つ目は、相手の方のお話の腰を折る人です。誰しも自分の話を途中で遮られたらいい気持ちはしません。「この人は、私の話は聞きたくないのだな。だったら、もうお付き合いはやめにしよう」と思われてしまうことだって、十分にありえます。ユダヤの格言は「なぜ、耳が2つなのに、口が1つなのか? それは、自分のことを話すより、人の話を聞くほうがもっと大切だからだ」と戒めています。
最後の3つ目が、フレキシブルな対応が取れない人です。日本人の皆さんは「マナーが大切だ」と聞くと、いわゆる“マナー本”を開いて、そこに書いてあることを杓子定規に守ろうとすることが多いようです。
以前、真夏の時季に東京へ来たとき、高級仏料理店にお誘いいただいたことがあります。食前酒の代わりに温かい紅茶をお願いしたところ、お誘いしてくださった方が「普通はワインかカクテルでは……」と目を白黒させていました。