こうした現状を受け、『「働くママ」の仕事術』(かんき出版)の著者で、女性のキャリア支援を行う金沢悦子さんは「直属の上司にはなるべく早く報告して」とアドバイスする。
金沢さんによると、一般的に流産の可能性が低くなるとされる安定期(妊娠16週頃)以降に職場に報告をしたいと考える人が多い。しかし、「胎児の心拍が確認できた段階(6~8週)で報告した方がいい」と金沢さんは指摘する。妊娠初期からつわりに悩む女性は多く、職場に行けないこともある。報告しないで欠勤が続くと、上司が不信感を抱くことがあるからだ。
また、安定期以降の報告では産休に入るまでの期間が短くなってしまう。代替要員の確保が難しくなり、周囲から「もっと早く言ってほしかった」と思われることもあるという。