体格の良い男性のお客様でも、女性1人で持ち上げられないほどの重いキャリーバッグを、「棚に上げといて」と言い、後は知らんぷりという人もいますが、ファーストクラスではそういう人に出会ったことはありません。逆に、経営者で気遣いを見せてくれた人がいます。
経営者のストローラーバッグを持っていた男性秘書が、私たちCAに「これ、収納しておいて」と渡されたんです。それを聞いていた経営者の方が、「君のほうが力があるだろう」と秘書にバッグを収納するよう指示されました。それを聞いて、もう惚れてしまいましたね。たとえパフォーマンスの発言だとしても、男としての株が上がるでしょう。
女性をリスペクトできることも、かっこいいかどうかの分かれ目になります。自分の近くにいる人ではなく、全く関係ない他人や女性に気遣いができる人には、器の大きい、人格者だなと感じるもので、そういう振る舞いをすることが重要だろうと思います。
CA-STYLE主宰 美月あきこ 元国際線キャビンアテンダントとして活躍後、CA経験者のポテンシャルを活かすサービスを提供する会社CA-STYLEを設立。人材育成コンサルタントとして全国で講演、研修も行う。
(吉田茂人=構成 小川 聡=撮影 Getty Images=写真)(PRESIDENT Online)