なぜ、「イモトアヤコ」は企業の即戦力か?
本音は海外より日本国内で働きたいという学生が多いのは確かなようだ。しかし、国内のシェアが高いビジネスを展開している企業はそれでもよいのかもしれないが、海外での売上高が大きい企業では海外勤務はマストだ。
エンジニアリング会社の人事担当者は「入社したらインドネシアの奥地に赴任できますか」という質問をして学生の反応を見ているという。
「質問すると、一瞬間を置いて、『えっ、はい』とか、『何年ぐらいですか』と聞いてくる学生がいますが、本当は行きたくないというのが見え見えですし、こういう学生はアウトです。じつは当社の社員でも海外赴任先が決まると『水は飲めるんですか。近くにスーパーはありますか』と事細かく聞いてくる社員もいます。でもそういう社員に限って海外に行っても病気か、仕事のトラブルなど何かに躓き、うまくいかなくて日本に戻ってきます。逆に大雑把で彼なら何を食っても平気そうだなというタイプが現地でもうまくやっています」
外国でも物怖じしないで自分を出し、人々と交流しながらタフに生き抜く人材……。複数の人事部の話を総合すると、それはお笑いタレントのイモトアヤコのような人材かもしれない。