ラルフローレンやマークジェイコブス、サンローランも訴えられた
それでも、そのブランドを表現するのに欠かせないデザインや、ブランドを代表する商品において、たびたび民事訴訟が起きている。平成24年には、真珠・宝飾大手の「TASAKI」(神戸市中央区)が、「balance(バランス)」シリーズの商品と酷似するパールリングが国内アパレル2社から販売され「不正競争防止行為に抵触する」として、2社を提訴した。
海外では、スポーツメーカーの「アディダス」が、「マーク ジェイコブス」を提訴。傘下の「マーク BY マーク ジェイコブス」の14年秋冬コレクションの袖の4本線が、アディダスが商標登録している3本ストライプに酷似していると主張、「消費者を誤解させ欺く」ことになりかねないと指摘し、商標権の侵害だと訴えた。アディダスは2月にも、「イザベル・マラン」のスニーカーがアディダスの「スタンスミス」に似ていると訴訟を起こしているという。
同様に、「ナイキ」は傘下の靴メーカー「コンバース」の「チャックテイラー・オールスター」に酷似した靴が製造販売され意匠権が侵害されたとして、昨秋、米小売大手「ウォルマート・ストアーズ」や「ラルフローレン」など31社を提訴した。ラルフローレンは和解に応じ、靴の廃棄と和解金を支払うと、今年1月に報じられている。