ところがサイト内の会社概要や利用規約をよく読むと、明らかに日本語が不自然であるケースが多い。ここで、偽物を売りつけられるか、料金だけをだまし取られる詐欺サイトの一種であることに気づく。
今回のGRL関係者逮捕は、詐欺容疑ではない。正規品をコピーし、自社タグをつけて安価で売るというやり方で、コピー商品の販売などを規制する「不正競争防止法」に違反する行為というわけだ。消費者は“「スナイデル」とそっくりのGRLの商品”を購入するが、(コピー品と)承知の上かどうかは人それぞれだろう。
ファッション業界において、“模倣”はある意味氾濫している。毎シーズンの流行は横並びで、他ブランドとの差といえば「柄が違う」「素材が違う」「ベルト部分が違う」「ボタンの数が違う」…と微妙な違い。模倣か否かの線引きは難しい。
「サンローランっぽい」「プラダ風」と、似たデザインは山ほどあるが、「コピーしたでしょ!」と証明するのは困難だ。「インスパイアされたけど、まねはしていない」と言われれば、それまで…ということがまかり通っているのだ。