最後に、辞表を出した後、意識はしだいに変わっていくものだが、忘れてはならないことがある。なぜ、自分はその職場で不満を感じたのか、なぜ、それを克服できなかったのか、次に、職場でそのような不満を感じないと言い切れるのか、その根拠はあるのか、これらを具体的な事実に基づいて考えよう。可能ならば、ノートなどに書き出してみるとよいだろう。そして、数年先までは保管しておこう。時折、見ることで自分の原点を見出すことができるかもしれない。初心は決して忘れてはならない。
文/吉田典史
ジャーナリスト。主に経営・社会分野で記事や本を書く。著書に「封印された震災死」(世界文化社)、「震災死」「あの日、負け組社員になった…」(ダイヤモンド社)、「非正社員から正社員になる!」(光文社)、「悶える職場 あなたの職場に潜む「狂気」を抉る」(光文社)など、多数。近著に「会社で落ちこぼれる人の口ぐせ 抜群に出世する人の口ぐせ」(KADOKAWA/中経出版)も好評発売中。