安全指針の改定
仙台市でも市内84の公園で、筋力アップに役立つ腹筋ベンチや懸垂平行棒などの健康器具を設置している。体力づくりなど介護予防に取り組む市民グループのメンバーらを中心に利用が進んでいる。同市介護予防推進室は「遊び感覚で気軽に体を動かすことで介護予防にもつながる」と期待している。
国土交通省の調査によると、全国の健康遊具は10年の5690台から22年には2万583台と、4倍近くに増えている。
その一方で、健康遊具を使った小学生や幼児が落下したり、衝突したりして、骨折や打撲などのけがを負うケースも報告されている。健康遊具の対象年齢は中学生以上だが、公園内にあるだけに子供が利用する機会も多く、同省では、健康遊具は子供用遊具とは別の場所に設置するなどの安全指針の改定を検討している。
同省公園緑地・景観課は「全国の公園で増えている健康遊具は高齢者の健康増進に効果があるが、対象でない子供が利用してけがをするケースもある。一層の安全対策を講じていきたい」としている。