体調がすぐれないと思わせる不調の一つ、便秘症。中高年になると男性でも便秘の症状を抱える比率は高まる。順天堂大学付属順天堂医院便秘外来で患者を診察する同大医学部の小林弘幸教授に聞いた。(日野稚子)
強迫観念も一因
中高年になると便秘を自覚症状として訴える人は増える。「女性は若年層から悩む人が多いが、男性は糖尿病の末梢(まっしょう)神経障害といった持病からの合併症のほか、会社を辞めるなど環境変化がきっかけとなって便秘症になる人が多い」と、小林教授は指摘する。
便秘外来の受診者は50歳以上が多く、年齢が上がるにつれて男性の比率が高まり、女性と同数程度になる。受診者が自覚症状に挙げるのが、排便の時間が不規則▽トイレ時間が長い▽量が少ない▽残便感-で、定期的に排便したいとの要望が強いという。