1人暮らしのスタートなどで食生活が不規則になりがちな大学生のため、朝食を「100円」で提供する大学が広がっている。「約4割の学生が毎朝、朝食を取らない」という調査もあり、年度初めの1カ月間は朝食を無料にする大学もある。大学は「ワンコインは『朝食をきちんと食べる習慣を付けてほしい』というメッセージ。健康管理や正しい生活習慣を大切にしてほしい」という。(横山由紀子)
集中力アップ
滋賀県草津市にある立命館大学びわこ・くさつキャンパスの生協食堂。平日の午前8時15分、「100円朝食」を求める大学生の行列ができていた。午前9時から始まる1限目の授業前、理工学部2年生の富田祐伎さん(21)は友人たちと、ご飯、みそ汁、春巻き、カニクリームコロッケ、納豆のおかず3品が付いた朝食を食べていた。
1人暮らしで朝食を抜くことが多かったが、「ワンコインで朝食が食べられる手軽さがきっかけで、1限目の授業前に食堂に行くことが増えました。朝ご飯を食べると目覚めが良く、シャキッとします」と話す。