同大は地方出身の学生が多く、約半数が1人暮らしだ。朝食に関する調査を行ったところ、回答者(2万8340人)のうち、「取らない」は9・3%、「時々取る」は31・5%で、約4割の学生が毎日、朝食を食べていないことが分かった。保護者へのアンケートでも子供の健康面への不安の声や要望が多く寄せられたという。
100円定食は、学生に朝食をしっかり取る習慣を身に付けさせたいという、学部生の保護者が加盟する父母教育後援会の働き掛けで実現。本来は260円の朝食を100円で提供する差額分を同会が負担。昨年秋の試験導入を経て、12月から滋賀と京都の両キャンパスで導入している。
びわこ・くさつキャンパスでは1日平均約300人が利用しており、導入前に比べ、同じ時間帯に朝食を食べる学生は約2・3倍に増加した。
同会副会長の岩橋直子さん(52)=奈良市=は「1人暮らしの多い大学でもあり、保護者の多くは子供の食生活や生活リズムを心配している。100円定食には、朝食をしっかり取ることで学業への集中力がアップし、生活そのものが安定するというメッセージを込めています」と話す。