電子書籍市場で子供向けのサービスが充実してきた。小中学生向けの電子書店ができ、ゲーム機を読書端末として利用できるサービスも登場。これまで電子化が遅れていた児童書の数も増えてきた。大人の適切な管理の下で電子書籍に触れることは、読書体験を増やすチャンスになりそうだ。(戸谷真美)
総合電子書店「honto(ホント)」を運営する大日本印刷は昨年12月、子供たちにも人気の携帯ゲーム機・ニンテンドー3DS向けに、児童書専門の電子書籍アプリ「honto for ニンテンドー3DS」の提供を始めた。ネットを通じて3DSにアプリを入れ、専用ストアから電子書籍を購入する仕組みで、現在は昔話やファンタジー小説など約230点。今年中に学習漫画などを加えて約1千点まで増やし、3年間で約10億円の売り上げを目指す。
「小学生の場合、スマートフォン(高機能携帯電話)やタブレットを持たなくても、ゲーム機を持っている子は多い。子供のうちから電子書籍になじんでもらえれば」(同社広報)