働く母親のサポートのため、放課後に小学生の児童を預かる「学童保育」への“異業種”の参入が相次いでいる。英語、水泳、ダンスといった習い事ができ、預かり可能な時間も長いなど高付加価値サービスが売り。小学生になり保育所を卒園すると、母親が仕事を続けられなくなる「小1の壁」や、学童保育に入れない待機児童が指摘されるなか、受け皿の一つとして注目されている。
どうせなら付加価値を
「スタンダップ オン ザ ライン(一列に並んで)」。欧米人講師がそう宣言すると、子供たちは床に引かれた線の上に一列に並んだ。「ノー ランニング(走らないで)」と安全のためのしつけも忘れない。
預かり中は外国人講師らが英語で保育をする「キッズデュオ」。学習塾経営「拓人(たくと)」(東京)が学童保育に参入し、教室を開設したのは平成20年のこと。「せっかく預けるなら子供にプラスになる何かを学ばせたい」という親のニーズを受けて事業は急拡大し、25年9月には運営を分社化し、新会社「拓人こども未来」を立ち上げた。