サービスの質向上
経済的に余裕がある場合の選択肢が産後ケア施設だ。1泊7千台湾元(約2万4千円相当)前後が多い。台湾の平均給料は約4万6千台湾元(約16万円相当)のため、費用は高額。しかし、需要が高まり、施設は増えている。2週間~1カ月利用の人が多く、夫も個室に一緒に泊まるのが一般的だという。
セレブ向けの産後ケア施設もある。韓さんが責任者を務める産後ケア施設「文華苑」は昨年8月、台北市内にオープンした。部屋には入浴設備や洗面台などを完備し、エステ施設も付属している。利用料は1泊1万3千台湾元(約4万6千円相当)からと高額だが、中国からの富裕層の利用もある。
台湾では少子化が急速に進展している。台湾内政部の統計によると、合計特殊出生率は、中華社会で縁起が良く、出生率が高いとされる辰年の2012年でも1・265だ。韓さんは話す。「少子化が進み、子供1人にかけるお金が高くなった。求められるサービスも質が上がってきた」
出産・子育てに関する事情や考え方は国によって異なる。出生率が低下し、共働き夫婦が当たり前の台湾の子育て事情を紹介する。