【熊本地震】下敷きになった東海大生は友人の手を握りしめた (1/2ページ)

2016.4.16 17:25

倒壊したアパートの一階からクルマのライトなどをあて、生き埋めと成った友人たちの救助活動を行う東海大学農学部の学生たち=16日午前、熊本県南阿蘇村(早坂洋祐撮影)

倒壊したアパートの一階からクルマのライトなどをあて、生き埋めと成った友人たちの救助活動を行う東海大学農学部の学生たち=16日午前、熊本県南阿蘇村(早坂洋祐撮影)【拡大】

  • 倒壊したアパートの1階から救助される行き埋めとなった東海大学の学生。友人や消防隊員、自衛隊員によって次々と救助されていった=16日午前、熊本県南阿蘇村(早坂洋祐撮影)

 救出してくれた友人の手を強く握った男子大学生、「友達も助かって」と祈る中国人留学生-。16日午前1時25分ごろに発生した地震で、震度6強の激しい揺れに襲われた熊本県南阿蘇村では2階建てアパートの1階部分が崩壊、近くにある東海大学阿蘇キャンパスの学生ら計11人が下敷きとなった。消防隊員や難を逃れた男子学生らは、激しく変形したアパートで必死の救助活動を続けた。

 地震発生から約4時間半が経過した午前6時前。アパート1階で就寝中だったという同大農学部3年の鷲頭朋之さん(21)は、救出活動にあたっていた消防隊員に抱きかかえられるようにして、天井と床のわずかな隙間から救出された。すぐに毛布にくるまれ路上に横たわる。

 「大丈夫か」。胸を負傷し、苦しげな表情を浮かべる鷲頭さんのもとに、救出活動に加わった友人らが駆け寄ってきた。鷲頭さんは右手で胸を押さえながら、左手で友人らの手をしっかりと握りしめる。「天井に挟まれて動けなくなった。でも、外からの友人の声に励まされた」。痛みに耐えながら絞り出したその声には、友への感謝と安堵が感じられた。

相次ぐ地震に恐怖を感じ、眠れないまま部屋で…

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