「ぐわんぐわん揺れた」-。14日午後9時26分、熊本県などを襲った震度7の地震。発生当時、熊本市南区内の飲食店にいた会社経営の男性(31)は「震度7の自身は初めての経験だが、今まで体験したことのない強さの横揺れを感じた」と振り返った。
男性によると当時、飲食店内ではコの字形のテーブルを囲み、客約10人が食事していた。最初に非常に強い横揺れに見舞われたという。
「揺れている時間は長く感じた。1分間ぐらい」
揺れでカウンターなどに置かれていた多くの酒瓶が床に落下して割れた。取り乱す客はいなかったが、みなしゃがむなどして揺れが収まるのを待ったという。
けが人はなかったが、揺れが収まった後、女性客の1人は「足が震えている」と訴えていたという。スマートフォンなどはつながらなかったため、それぞれ通話アプリ「ライン」で家族と安否を確認しあっていた。
店外に出ると、近隣のマンションからは非常ベルが鳴り響く音が聞こえ、消防車などのサイレンがところどころから聞こえ、道沿いには高齢者の女性が立ちすくむ姿も見られたという。