立ち上がったばかりの超人スポーツだが、将来、世界に広がったときに日本が中心的な役割を担っていけるのか。吉崎氏は「世界中にロボットが活躍できる場所や市場がないので分からないが、超人スポーツの競技人口が増えていけば、日本から発祥したものだと言えるかもしれない」と話した。
そのためには「ガンダムの等身大を作りたい、サイボーグを作りたいといったスローガンを掲げると、興味を持ってもらいやすい」と吉崎氏。これについて、稲見教授が「攻殻機動隊」の世界観を現実の技術で再現しようとする「攻殻機動隊 REALIZE」というプロジェクトを一例として挙げた。
神山監督は、「アニメも手で描いていたものが、役者が体を動かしてモーション取り込むのが普通になっている。いずれリアルタイムで撮影すると、アニメの絵をリアルタイムで作っていけるようになるだろう」と指摘。「そうなった時に、超人の動きであるとか、本来の人間では出来ない動きを、超人スポーツ的なことで行って映像にフィードバックしていければ、僕らの世界と融合していくのでは」と話した。スポーツ参加者の幅を広げるだけでなく、人間の可能性も大きく高める超人スポーツが広く普及した世界は、どのような姿になっているのだろう。