--惑星探査の道筋への思いは
「日本は惑星探査に乗り出したが、まだあまり多くの探査機を送り出していない。1回失敗してみないと次のステップに進めないというのが、やってみた実感。米ソも1960~70年代に失敗を繰り返して成功確率が高くなった。われわれはまだその段階にいるのだと思う。日本は非常にいい技術も持っている。一歩一歩、進まなければならない」
--予定通りできたことの背景に何があるか
「リスク管理というのは多分、想像力だと思う。多くのチームメンバーが想像力を働かせて、非常に小さい確率でも起こるかもしれないことを考えた。例えば、太陽の放射線でどこかが止まったらどうするか。そういう想像力を最大限に発揮したことが今回につながった。抜けていることはまだ、あったはずだが、幸いそこに引っかからなかったのだろう。そういうことを積み重ねることが、ノウハウを積むということだと思う」