新システムは、イオン交換によって尿に含まれるカルシウム成分やマグネシウム成分を除去した後、独自の特殊電極を活用して有機物を電気分解。電気透析によってイオンを取り除くことで尿を飲料水レベルの水質まで浄化する。1日当たり尿1000ccから850ccを飲み水として再生可能。装置の大きさ・重量は現行システムの4分の1、消費電力は約半分とした。
今後、地球から離れての宇宙開発が進んでいけば水の補給はさらに難しくなるだけに、再生システムの機能性に対する注目度が高まるのは必至。新事業推進部の中山哲部長は「次の次のステップである宇宙旅行も含めて、宇宙での水処理は栗田でといったように評価されたい」と話している。
また、今回の技術を応用すれば、低消費電力で稼働できる水処理システムや水不足が深刻な地域向けの再生効率の高い装置など、地上での新たなビジネスに発展する可能性も秘めている。