【横浜マンション傾斜】「連絡待つしかない」振り回される居住者 「伝えるべきか」自治体は対応分かれる (1/2ページ)

2015.10.23 22:17

傾斜があった横浜市の大型マンション周辺=23日午後、横浜市都筑区(宮崎瑞穂撮影)

傾斜があった横浜市の大型マンション周辺=23日午後、横浜市都筑区(宮崎瑞穂撮影)【拡大】

 横浜市都筑区のマンションが傾いている問題で、くい打ち施工を請け負った旭化成建材や親会社の旭化成は23日、これまでの方針を一転、過去約10年間にくい打ち施工した全国3040件の元請け建設会社に、調査対象であることを通知する作業を始めた。「連絡を待つしかないが…」。定まらない方針に振り回される関係者らは、困惑の色を深めている。

 「24日の夜までには、何とか全物件への連絡をとるつもりだ」

 22日の時点では、「安全が確認された物件には連絡を入れない」としていた旭化成側。だが23日、「全物件へ速やかに連絡を」との石井啓一国土交通相の指示を受け、方針転換を余儀なくされた。

 ただ、連絡相手は所有者ではなく、くい打ち施工の元請けだった建設会社だ。マンションなどの集合住宅の場合、建設会社が販売会社と協議した上で、管理組合など住民側に伝えることが想定されるため、「居住者への連絡は遅れる可能性がある」という。

 こうした中、秋田、岩手、高知、熊本の各県や秋田、仙台、金沢の各市などは23日、所有施設が該当すると連絡を受けた際には、建物名などを公表する方針を示した。

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